熊本市交通局は自線で運行する路面電車路線の内、朝ラッシュ時間のA系統・B系統で女性専用車両を試験的に導入することを発表しました。
A系統は健軍町~熊本駅前方面、B系統は健軍町~上熊本方面を運行する列車で、このうち連接車で運行される1~3本が対象となります。
導入期間は2020年9月14日~12月28日までの3ヶ月間です。
対象列車
2両編成を組成する低床車両(9700形・0800形)が今回の対象で、単行列車は対象外です。
A系統上り
健軍町7:23→熊本駅前 8:06→田崎橋8:10
健軍町8:13→熊本駅前 8:56→田崎橋9:00
A系統下り
田崎橋7:14→熊本駅前7:22→健軍町8:06
田崎橋7:56→熊本駅前8:03→健軍町8:47
田崎橋8:12→熊本駅前8:21→健軍町9:05
B系統上り
健軍町7:44→通町筋8:08→上熊本8:31
健軍町8:21→通町筋8:45→上熊本9:08
B系統下り
上熊本7:25→通町筋7:48→健軍町8:14
2両編成なのに…?
女性専用車両は主に迷惑行為の防止の為に導入される車両ですが、どの事業者でも長い編成のうち1両を対象車両にするケースが多く、最も短い神戸電鉄や神戸市営地下鉄海岸線でも4両編成でした。
2連での女性専用車両、15年程前、高松のことでんで忘年会シーズンの深夜便に試験導入されていたことがあるくらいですかね…。
— 彩葉 (@iloha_train) September 1, 2020
試験的なものだと、高松琴平電鉄の深夜便(4日間、各路線1本のみ実施)において2両編成のものが導入されたそうです。
しかし、今回は試験的とはいえ朝ラッシュにおける2両編成の電車を対象とする異例のものとなっています。
また普通の電車ではなく、収容力に劣るやや小ぶりの路面電車規格の車両というのも気になるところです。
混雑率を見てみると、最も混雑する区間は朝7時半~8時の熊本駅前→辛島町で110%越えを記録。ちょうどA系統下り2本目の列車とバッティングすることになります。
昨今のコロナウイルスで、鉄道事業者は車両の混雑率に若干の余裕をもたせるダイヤ編成を行う事業者が増えつつあり、今回の熊本市交通局の施策はこれと逆行するものとなり、混雑悪化が懸念されるところですが大丈夫でしょうか…。
参考文献
熊本市交通局「女性専用車両の試験導入について」