神戸市にある阪神岩屋駅。
これまで地上を走っていた阪神電車が地下へと潜り込む駅で、独特な形状をしている駅です。
普通のみが止まる小さな駅ですが、ここには…
駅の端っこに謎のトマソン階段があるんです!
トマソンとは
一言でいうと「無用の長物」「何故あるのかわからない建築物」のこと。
芸術の概念で、役目をまるで果たしていないのにしっかりと整備された施設・建築物を指します。
岩屋の場合、階段としてはしっかりそこにあるのに、入口・出口が塞がれていることから「トマソン階段」として一部で著名な存在です。
ちなみにトマソンの語源は読売ジャイアンツに所属していた「ゲーリー・トマソン」という選手で、4番打者にも関わらず全く打てなかったことに由来しているそうです
前々からずっと気になりつつ行けてなかったのですが、タイガースが日本一になったので(?)行ってきました!
岩屋駅の概要
岩屋駅は、元々神戸製鋼の本社があったのですが、移転したその跡地に県立美術館やHAT神戸などが整備されました。
駅は地上駅ですが、地下へ入線する為掘削されており、土留め壁によってヘリ面が抑えられた独特の形状を持つ駅です。
元々は右側だけのホームでしたが、1999年に行われた改良工事で左側ホームが新設されました。
トマソンとご対面
そしてこれが…トマソン階段!!本当にあった!!!!駅東側に設置されています。
確かに登った先がフェンスで覆われている!!
そしてもちろん手前も塞がれています。無用の長物や!!
階段としての作りはしっかりしていて、現在でも普通に使えそうなコンクリートです。
だからこそ壊すのが大変でそのまま残しているのかもしれませんが…
この脇を電車がかなりのスピートで突っ込んでくるので、警笛が毎回鳴ります。
近鉄車は車のクラクションみたいな音が鳴すので、てっきりトマソン階段の上から車が鳴らしたのかと思いました
建設の経緯
このトマソン階段ですが、かつては東口として出入口に用いられていたそうです。
戦後の水害(昭和28年?)で廃止し、長らくその後そのまま階段だけ残されました。
しかし1995年の阪神大震災では、降車専用階段として一時的に開放。1999年の改良工事まで4年にわたって使用されたそうです。<参考画像>