西武ホールディングスは、本日の決算発表に合わせて中期経営計画の進捗についても発表しています。
その紹介文ページにおいて、何やら奇妙な記述が見られます。
鉄道車両については、引き続き車両運用の見直しや買い替え計画を組み合わせ、保有車両数を適正化するとともに、新造車両に限らず、環境負荷の少ない「サステナ車両※1の導入」を進め、省エネ化、固定費削減を前倒しで実現。
※1 無塗装車体、VVVFインバーター制御車両等の他社からの譲受車両を当社独自の呼称として定義出典:西武ホールディングス 1)
他社からの譲受車両…?
名鉄3880系(元東急3700系)のような、大手私鉄が別私鉄から車両を譲渡されるなんてことが起こり得るのでしょうか…?
導入は2023年10月以降
この取組みは2023年3期(10月)以降に行われるとのことですが、どこか他社の余剰車両を引っ張ってくるという意味合いでしょうか。
車両メーカーから車両を譲受するという意味合いではあまり使われませんし、その場合は「新造」という書き方をするのが自然ですよね。
図らずも「都市交通・沿線事業の経営改革」というページ内、固定費の削減の内訳に「サステナ車両の導入」が書かれていることから、あまり前向きな内容とはいえなさそうです。
ちなみに
JR東日本や東急電鉄の車両を数多く手掛けるJ-TREC(総合車両製作所)のブランド名に「サスティナ」という似た名前がありますが、今回の「サステナ」とは意味合いが異なるようで、J-TRECのサスティナ車両を導入するという意味ではなさそうです。
サステナ…西武の造語。「無塗装車体、VVVFインバーター制御車両等の他社からの譲受車両」を定義した呼称
サスティナ(sustina)…J-TRECのブランド名。ステンレス車体やレーザー溶接、モジュール化を用いて合理的・コスト削減を目指した車両
関連リンク
参考文献
- 西武ホールディングス『2022年3月期 決算実績概況および「西武グループ中期経営計画(2021~2023年度)」の進捗』