2023年9月23日、京都市営地下鉄烏丸線の新型車両20系が、鉄道友の会「ローレル賞」を受賞したことを受け、その受賞式が竹田車両基地で行われました。
ローレル賞とは
鉄道趣味団体である「鉄道友の会」によって年1回選出される、鉄道車両の賞。
会員から投票が募られ、その票数を参考としながら選考委員会によって「その年に最も先進的で優秀と考えられる車両」に贈られるものです。
元々は通勤電車・近郊電車向けの賞という趣旨で作られたもので、厳密な決まりはないものの現在もこの通勤電車・近郊電車が選出される傾向があります。
今回の20系は、新造車としては第2位の得票数を獲得し、第1位のHC85系にブルーリボン賞が贈られたことからも、妥当な選出であったといえます。
式の様子
授賞式の様子。ピット内にはトップナンバーの2131Fがローレル賞ヘッドマークを取付けられ、誇らしげにそれを掲げていたようですね。
この他、横には7月に搬入されたばかりで最新鋭の2134Fも並べられていたようです。
司会には京都市営地下鉄の自動アナウンスを担当する古賀智子さんが起用されていました。
ローレル賞受賞の経緯
撮影:鉄道プレス
京都市営地下鉄20系は、老朽化が進んでいた烏丸線10系初期車の代替用として竣工。
以下の理由から、鉄道友の会におけるローレル賞を受賞しました。
公営交通事業者の通勤車の制約の中で、市民参加によるデザイン策定、多目的スペースの設置、バリアフリー、多言語案内表示等のインバウンド対応、車両内外デザインでの伝統産業品との協創など、完成度が高く最新技術と京都らしさを併せ持つ優れた車両であることを評価し、ローレル賞に選定しました。
出典:鉄道友の会「鉄道友の会選定 2023年ブルーリボン賞・ローレル賞決定 [2023.5.25]」
ブルーリボン賞と異なり、ローレル賞の受賞には形式数に制限がありません(年によっては複数形式が受賞することもある)が、20系の場合はこの1形式のみの受賞となりました。
ちなみに、京都市交通局の電車がローレル賞を受賞するのは、1961年に創設されて以来初めてのことです。
今回の受賞で、京阪3000系と同じく「グッドデザイン賞・ローレル賞」のダブル受賞となりました。本当におめでとうございます!
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