最近何かと話題の電動キックボード。
最高時速が20km/h以下ならヘルメットなしで乗車出来、エネルギー源も電気なので仕組みがシンプル、扱いやすいモビリティとして注目を浴びています。
そんな電動キックボードの貸し出しサービス「LUUP」をご存知でしょうか。
実は、大阪市内では既に梅田・難波・天王寺の三大繁華街を筆頭に設置が始まっており、簡単に電動キックボードが楽しめる状況が揃いつつあります。
将来的に免許を撤廃して、誰でも乗れるようにする法改正を見込んではいますが、
2022年3月現在、電動キックボードの公道走行は原付の免許が、LUUPの電動キックボードは原付以外の免許が必要です。
今回は梅田から電動キックボードに乗り、徒歩では少し距離がある鉄道ファンの有名撮影地「上淀鉄橋」まで走ってきました。
上淀鉄橋とは
撮影:北河南様
上淀鉄橋とは、大阪~新大阪間にある撮影地のこと。
川の上なので障害物がなく、余計な影が出ないことから人気がある有名な撮影地です。
寝台特急日本海のラストラン時には、なんと100名ものカメラマンが集まったのだそうです。
ただ、駅から結構距離があり、歩いていくかタクシーを使うかという選択肢しかありませんでした。
徒歩では遠い、タクシーでは大げさな距離……そう、まさに電動キックボードに最適な距離ではないでしょうか。
ということで実際に電動キックボードに乗って上淀まで行くことにしました。
1:スタートは大阪駅から
LUUPのスタンドは、大阪駅の北側にあります。
ありましたありました!こちらが電動キックボードです!
ちょうど大阪駅の交番の横に、電動キックボードが5台設置されています。
スマホで認証すると、「キュイイイン」という音ともにロックが解除されてすぐに使える状態になりました。
ちなみにLUUPには「電動キックボード」の他、「電動自転車」タイプもあります。
2:寄り道
電動キックボードで走って10分。上淀鉄橋へいく前に、現在工事中のうめきた新駅への建設現場へと寄り道。
ここも徒歩だとちょっと距離がありますが、電動キックボードだとすぐに到着するのが嬉しいです。
電車が通ればいい絵になったんですが、あいにく通過せず…残念。
更に、西日本JRバスの車庫へも寄り道。
運行を終えて休憩中の四国バスもいらっしゃいました。各地のJRバスもここでお休みしているんですねぇ。
3:上淀鉄橋へ到着
あれこれ寄り道をしつつ、30分かけてようやく上淀鉄橋に到着しました!……しかし。
なんと淀川左岸線(高速道路)の整備工事の為に立ち入り禁止になっていました……ショックすぎる…
ということで、電動キックボードで上淀鉄橋での撮影をする計画は脆くも崩れ去ったのです(終)
電動キックボードのルールあれこれ
ここで、電動キックボードに乗車する際のあれこれについて軽く取り上げておきます。
LUUPを利用するにあたっては、事前にスマホでアプリをインストールし、決済情報(クレジットカード)と運転免許証(原付以外)を登録しておく必要があります。
また、初回起動時には確認事項とテストがあり、テストをクリアできないと乗車できない仕組みになっています。
・電動キックボードの法的扱いは「第一種原動機付自転車」です(原付バイクと同じ)
・但し、LUUPの電動キックボードは経済産業省から特例で「小型特殊自動車」扱いを受けています
・なので、原付免許では走行できません
・歩道走行は禁止ですが、降りて押して歩けば歩行者扱いになり通行可能です。
・電動キックボード利用時は原則ヘルメットが必要ですが、LUUPは経済産業省の特例でヘルメットなしでも乗車可能です
・またこの特例によって、自転車レーンの走行も可能です
・同じくこの特例により、一方通行道路でも自転車が対象外であれば走行可能です
・駐車は原付と同じ扱い(駐輪場、バイク用があるならバイク用へ駐車)になります。
・何故か二段階右折走行は禁止になっています(後述)
通行の仕方
電動キックボードは、基本的に原付と同じように車道の左側を走ります。
ただ、LUUPの電動キックボードは特例として自転車通行帯も通過可能となっています。
LUUPの電動キックボードは、
・車道の左側
・普通自転車専用通行帯
・自転車専用道路
が走行可能。普通の電動キックボードは車道左側のみ。
ハンドル周り
運転台には速度メーターやスマホ置き場も完備。
右側に見えるPush & GOのボタンがアクセルになっていて、ここを押し込むと加速します
ウィンカースイッチはハンドル左手に設置され、ハンドルの側面と後部が光るようになっています。
存在感が薄いですが、これ意外と目立ちます。
電動キックボードの注意点
①少しの段差でダメージがある
電動キックボードにはサスペンションがついていないので、少しの段差や道路の凹みでもかなり乗車ショックが大きいです。
下手すると転倒してしまいそうになるほどなので、なるべく段差は避けるか降りて通りましょう。
②幹線道路では結構危ない
LUUPの電動キックボードは法令上最高速度が15km/hになっており、下手すると自転車より遅いスピードなので、幹線道路では60km/hで走行している車の流れに乗れません。
ですので、幹線道路を右折する際は二段階右折する方が安全…なのですが、どういう理由なのか二段階右折(走行)は禁止になっています。
15km/hしか出ないのに無茶すぎません?
・小型特殊自動車は二段階右折は禁止されています。
・今回の実証実験では、電動キックボードを押し歩きする場合には歩行者とみなされます。走行量の多い道路などを右折する場合には、交差点で電動キックボードを一度降り、横断歩道を押し歩いて渡ることを推奨します。出典:LUUP公式
LUUPもその危険性を認識しているようで、公式サイトでは大型交差点を右折する際は降りて歩道を歩いて二段階右折(歩行)することを推奨しており、実際に乗ってみた私としても同じ意見です。
大阪駅周辺は交通量も多いので危険性が高く、今回は積極的に歩道通行を活用していました。
③小回りがきかない
意外ですが、電動キックボードは自転車より小回りが効きません。
また、持ち上げるにも25kgあって意外と重いので転回時や急カーブなどでその点をは注意しながら走行しましょう。
まとめ
電動キックボードLUUPの記事、いかがでしたでしょうか。
正直都心部ではかなり危なさも感じましたが、何もスタンドは大阪駅だけでなく中崎町のような静かな場所にも設置されているので、そこからスタートするのも良いかもしれません。
また、LUUPは出発地とは違う場所への乗り捨ても可能です。
今回は大阪駅~上淀鉄橋~大阪駅にしましたが、大阪駅~上淀鉄橋~中崎町という乗り方も可能です。
淀川左岸線の工事が終わってまた上淀鉄橋から撮影できるようになったら、また是非LUUPで訪れてみたいと思います。
その頃には電動キックボードで上淀鉄橋へ集まるのが当たり前の光景になっている…のかもしれませんね。
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