神戸の中心都市、三宮。現在、阪急のビルやJR三ノ宮駅の再開発などが進んでいます。
目まぐるしく変わる三宮において、88年間ずっと変わらない構造物が残っているのをご存知でしょうか。
88年前…
それがこちら。随分とまた年季の入ったトンネルだこと…。この下へは地下街「さんちか」が続いており、さんちかのA14号出口になります。
ドラえもんの秘密道具「ガリバートンネル」にそっくりで、検索してみるとそう呼ばれている節もあるようです。
このレトロな入口は、神戸そごう・阪神三宮駅の開業にあわせ、昭和8年(1933年)頃に建設されたと推定されています。
阪神大震災はもちろん、太平洋戦争をもかいくぐってきたのですね…。
当時、ここで接続していた神戸市電への連絡出口だったようです。
中を覗いてみると……
ドーム状の屋根や壁面は当時のままの一方、床材やLED照明などは最新のもので、現在も補修されながら使われていることがわかります。
このトンネル、以前はフラワーロードの方にもあったように思いますが、現在はもうここだけとなっているようです。
まるで全く違う世界への入口のようで、不思議な魅力を感じますね。
ちなみに手塚治虫の漫画「アドルフに告ぐ」(3巻16章)でも、このトンネルが出てくるようです。
追記
なんと昭和13年の写真が神戸市のサイトにて残っておりました…!こちらからご覧になれます
(写真右奥にこのトンネルの姿が見えます)
関連リンク
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【さよなら】解体工事が始まった京町ビルを見てきました
参考文献
虫ん坊読者の広場「『アドルフに告ぐ』ゆかりの地めぐり<神戸編その1>」
アドルフに告ぐでめぐる神戸の旅「JR三ノ宮駅前」