【関西私鉄】中間決算発表。南海だけがコロナに負けず黒字化を達成!

【関西私鉄】中間決算発表。南海だけがコロナに負けず黒字化を達成!

2020年11月12日、関西大手私鉄4社(南海・京阪・近鉄・阪急阪神)の2020年4-9月(第2四半期/中間決算、2Qといいます)における事業成績が出揃いましたので、簡単にまとめてみました。

コロナウイルスの影響で4社共に減収減益なのは変わりありませんが、以前お伝えしたように南海電鉄が唯一営業利益黒字化を達成しています。

 

 

用語の解説

①「営業収益」:売上高のこと
②「営業利益」:売上高から仕入れたモノの原価・人件費・光熱費などを差し引いた数字
③「経常収益」:本業以外の収益・損益を足した数字
④「純利益」:営業利益から税金を差し引いた数字

【例】
・切符を1,000円分売った場合

・1,000円を売ったので、①の「営業収益」はそのまま1,000円
・1,000円を売るために、動いていた券売機の電気代やメンテナンス費用、更に1,000円で乗車する電車の電気代・メンテナンス費用、電車の固定資産税などを差し引いた数字が②の「営業利益」
・法人税等を、②から更に差し引いた数字が④の「純利益」

になります。

この記事ではこのうち、①「営業収益」・②「営業利益」・④「純利益」をまとめた数字を取り上げます。.

 

 

 

近鉄(業界1位・11/12発表)

【近鉄Gホールディングス 2Q(2020年4-9月)決算】

営業収益:2819億6400万円(▲54.0%)
営業利益:▲540億1800万円(赤字転落)
純利益:▲314億0000万円(赤字転落)

 

鉄道・バスの運輸事業売上高は前年度比41.5%減の675.8億円、損失額は197億円を計上しました。1Qと比較すると前年度比ではややマシになってきてはいます。

不況時にも強いのが不動産業ですが、近鉄の場合はあべのハルカスやゴルフ場など観光的側面が強いからかやや力不足で、売上高568億円、営業利益は62億円となっています。

今回紹介する4社の中では最も落ち込みが激しい会社でした。

 

(セグメント別収益額)

運輸業:▲197億円
不動産業:+62億円
流通業:▲41億円
ホテル・レジャー業:▲361億円

 

 

 

阪急阪神(業界3位・11/6発表)

【阪急阪神ホールディングス 2Q(2020年4-9月)決算】

売上高:2410億円(▲41.3%)
営業利益:▲147億円(赤字転落)
純利益:▲230億円(赤字転落)

 

阪急阪神ホールディングスも赤字転落での決算発表。鉄道・バスの都市交通事業売上高は前年度比46%減の722億円、損失額は70億円でした。

コロナウイルスの影響をモロに受けたのがエンタテイメント業・都市交通業ですが、不動産業の収益131億円がこれら2種の損失をカバー出来たこともあり、阪神タイガースの試合縮小・宝塚歌劇団の興行中止の損失(26億円)を踏まえても、近鉄ほど悪い数字ではありませんでした。

面白いのは情報・通信業で、コロナウイルスの為にインターネットサービスの加入者が増加したことを受け、営業利益が22億円と前年度比3%と僅かながら上がっています。

 

(セグメント別収益額)
都市交通業:▲70億円
不動産業:+131億円
エンタテイメント:▲26億円
情報・通信業:+22億円
旅行業:▲93億円
国際輸送業:+4億円
ホテル業:▲100億円

 

 

京阪(業界10位・11/5発表)

【京阪HD 2Q(2020年4-9月)決算】

営業収益:1082億3200万円(▲34.5%)
営業利益:▲58億5400万円(赤字転落)
純利益:▲63億2000万円(赤字転落)

 

京阪ホールディングスも赤字の中間決算発表。このうち鉄道・バスの運輸事業売上高は前年度比37.4%減の304億円、損失額は70億円でした。

今回の決算を下支えしたのは不動産業で、「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」「GOOD NATURE STATION」などの不動産賃貸業が寄与。売上高438億円、営業利益81億円を出しています。

運輸業はカバー出来たものの、流通・レジャー業までは支えきれず、合計で見ると赤字となりました。

 

(セグメント別収益額)

運輸業:▲70億円
不動産業:+81億円
流通業:▲24億円
レジャー・サービス業:▲62億円

 

 

南海(業界14位・10/30発表)

【南海電鉄 2Q(2020年4-9月)決算】

営業収益:909億7000万円(▲22.1%)
営業利益:2億5300万円(▲98.8%)
純利益:▲19億400万円(赤字転落)

 

今回の決算で、関西4私鉄の中で唯一営業利益の黒字を維持したのが南海電鉄です

僅か2億円かつ前年度比で98%減ではありますが、他社が大幅な赤字を出す中でこれは大健闘ではないでしょうか!

 

運輸業は赤字でしたが、それ以外のすべての業種が黒字化して運輸業を支えることが出来ています。「運輸が赤・不動産が黒」は上記3社ともに共通するパターンですが、流通・レジャーを黒字化させ、更に建設業も加わったのは南海電鉄が唯一でした。

 

(セグメント別収益額)

運輸:▲88億円
不動産:70億円
流通業:7億円
レジャー・サービス業:6億円
建設業:3億円

 

 

関連リンク

【関西私鉄+大阪メトロ】2020年度1Q決算が出揃い。近鉄が239億円の損失で急ブレーキ

 

参考文献

近鉄グループホールディングス「令和3年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

阪急阪神ホールディングス「2020年度(2021年3月期)第2四半期 決算補⾜説明資料

京阪ホールディングス「2021年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

南海電気鉄道「2021年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

 

 



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