日立製作所のグループ会社である日立レールは、トロント地下鉄の新線「オンタリオ線」向けの新型車両・鉄道システム・運行および保守業務を受注したと発表しました。
契約金額は90億カナダドル(9500億円)で、30年間の運行・保守業務も行われます。
契約はコンソーシアムのメンバーと共同で受注しており、日立レールはそのうちの新型車両製造・鉄道システム整備・運行および保守業務を担当します。
コンソーシアム(consortium)とは?
複数の企業が一緒になって営業活動を行う為のグループのこと。
今回の案件では、以下の企業がコンソーシアムメンバーとして形成されています。
・リーダー:Plenary Americas、日立レール、Webuild Group、Transdev Canada Inc.
・設計チーム:日立レール、IBI Group Professional Services (Canada) Inc.
・デリバリーチーム:日立レール、Webuild Group、NGE Contracting Inc.
・運行・保守・改修チーム:日立レール、Transdev Canada Inc.
・ファイナンシャルアドバイザー:National Bank Financial Inc.、株式会社三井住友銀行
新線の概要
地下鉄オンタリオ線は今年から建設がスタートした15.6kmの路線で、2030年に開業予定です。
1,435mmの標準軌・架線集電方式を採用する計画で、完全自動運転システムを採用し最短90秒の高頻度運転で高速輸送サービスを実現します。
イメージリリースを見る限りでは、全15駅のうち8つある地下駅にフルスクリーンタイプのホームドアが設置されるようですね。
地下駅はCosburn・Papeと、Corktown・Moss Park・Queen・Osgoode・Queen–Spadina・King–Bathurstの8駅で、両端駅は地上駅となります。
日立製作所と日立レールは、先日にもイタリア・ミラノ地下鉄の車両やフィリピン・マニラ郊外の南北通勤鉄道の鉄道システムを受注しており、在日系の鉄道メーカーの中では海外展開に非常に積極的な様子が伺えます。
関連リンク
参考文献
- 株式会社日立製作所「日立がカナダの地下鉄オンタリオ線で約 9,500 億円の共同受注」