堺市の竹山市長が、政治資金2億円の使いみちを明らかにしなかった(出来なかった?)ことがわかり、「辞職しろ!」という声にもめげずにこれまで辞職を固辞していました。
しかし、4月21日の選挙で自民党系が大敗したことから、その圧力(放置しておくと今後また自民党に投票してくれずに負けが拡大する危機感)もあったのか、応援されていた自民党の要請を受けて辞職されました。
辞職についての是非はさておき、竹山市長が辞められたことで鉄道にはどう影響してくるのか、簡単にまとめました。
阪堺電気軌道 堺区間の廃止?
阪堺電気軌道のうち、あびこ道~浜寺公園については、竹山市長が就任された2011年度から10年間で総額50億円の支援を行ってきました。
これによって1000形低床形LRV「堺トラム」(アルナのリトルダンサー)の3編成導入を実現。
また、阪堺電気軌道としては35年ぶりとなる石津北電停を新規開業、この建設費1億3000万円も堺市が負担する形となりました。1日の乗降数は400人を見込み、実際に平成27年度は326人と比較的好調なスタートを切っています。(1
これらの支援策によって現在では全区間均一料金(210円)を実現していますが、次の市長がもしこの区間の支援をやめてしまうと、210円の維持が微妙になってきます。(以前は大阪市内区間・堺市内区間をまたぐ場合は290円でした)
また、支援そのものを全部ストップさせた場合、堺市区間の廃止プランが再び登ってくる可能性があります。
東西LRT開通?
反対に、前市長が導入を推進していた堺~堺東駅を結ぶ「堺東西LRT構想」について、再び復活する可能性もあります。
竹山市長は就任後にこの区間の導入中止を決定しましたが、今後就任する市長の計画によっては日の目を浴びることがあるかもしれませんね。
参考資料
*1 阪堺線の平成27年度交通調査(平日)について
https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/kotsuseisaku/kasseika/suishinkondan/index.files/kaigi280215_04-1.pdf