京都市交通局は、烏丸線に投入する予定の新型車両デザインについて、外装・内装のデザイン投票を京都市営地下鉄の駅構内、およびWeb・はがき・FAXで行うことを発表しました。
烏丸線は1981年の開業以来、10系車両が継続して使用されており、2021年にはおおよその車両入替時期とされる経年40年を迎えようとしています。
デザインコンセプトは「みんなにやさしい地下鉄に」「京都ならではの地下鉄に」「愛着がわく地下鉄に」を掲げ、これをもとに3つのコンセプト案を作り上げていました。今回のデザイン案はこれまで検討してきたものの最終案となっています。
地下鉄烏丸線新型車両のデザイン投票にあわせ、デザイン案などを展示。展示箇所は、北大路、烏丸御池、京都、山科、三条京阪の各駅改札付近。烏丸御池駅では、座席と床面の色見本も設置。投票の実施期間は、2019年3月5日(火)~18日(月)
【追記】2019年三月29日、B案でいくとの発表がありました!
外装
A案「今の地下鉄車両のイメージを継承しつつ新しさを採り入れたデザイン」
出典:京都市「新型車両の外観デザイン案(検討用)」< http://www.city.kyoto.lg.jp/templates/shingikai_kekka/cmsfiles/contents/0000246/246377/dai5kai.2.pdf >、2019年2月7日閲覧
A案は「新しい車両!」というイメージのデザイン。烏丸線10系車両の造形を引き継ぎ、東西線50系のブラックフェイスを取り入れた、新しいながらも京都市営地下鉄の伝統を取り入れたカラーとなっています。
両車両を比較してみました。なるほど、確かに造形は10系、カラーリングは50系です。
B案「前面の造形に曲面を多用した,より近未来的なイメージのデザイン」
出典:京都市「新型車両の外観デザイン案(検討用)」< http://www.city.kyoto.lg.jp/templates/shingikai_kekka/cmsfiles/contents/0000246/246377/dai5kai.2.pdf >、2019年2月7日閲覧
B案はこんな感じ。今回のデザインはJ-TREC(総合車両製作所、元東急車輛製造)が担当しているからでしょうか、どこか東急電鉄っぽいデザインです。
標識灯とヘッドライトの配置を変更した近未来なデザインとしています。
C案「京都市電を思い起こさせるデザイン」
出典:京都市「地下鉄烏丸線新型車両の外観,内装デザイン(案)」< https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/cmsfiles/contents/0000246/246747/design_plan.pdf >、2019年3月6日閲覧
C案についてはかつての京都市電をモチーフにした造形とカラーリングを行うことで、モダンなイメージをもたせています。
こちらが1978年で運行を終了した京都市電の電車(2000型)。確かに同じようなデザインです。
また、C案は唯一前回検討時のコンセプト案から配色が変わり、京都市電らしさをより際だたせるためか、前面腰部に緑と赤橙色のカラーリングが追加されました。また、スカートの塗装も黒に変わっています。
内装
あわせて、内装デザインについてもアンケートが行われる模様です。ここでは簡単にご紹介しておきます
出典:京都市「地下鉄烏丸線新型車両の外観,内装デザイン(案)」< https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/cmsfiles/contents/0000246/246747/design_plan.pdf >、2019年3月6日閲覧
個人的にはA案推し
当サイトでは「10系の造形」「50系のカラーリング」を活かしてイメージングされたA案推しです。B案も悪くないですが、前述したようにどことなく東急電鉄を思い浮かべてしまうので、できれば京都オリジナルのデザインがいいなぁと感じるところ。
C案は冒険しすぎでちょっと不安です。モダンなイメージといいますが、どうも安っぽさが抜けきれていない…。
また懐古主義な割には銀座線1000系のような「初代をリスペクト」しているわけでもなく、記念すべき初代の京都市電1形は(レトロ車両にありがちな)栗色なのに果たしてどういう方向性を目指しているのかもよくわかりません…。
https://twitter.com/OsakaSubwaycom/status/1102780772140761089
ということで、私はA案に投票してまいりました!
皆さんも是非公式サイトから投票してみてくださいね。結果発表は3月下旬とのことです。
関連リンク
Tetsudo.com 「京都市 烏丸線新型車両デザイン案など 展示」
阪和線の沿線から「【京都市交通局】地下鉄烏丸線新型車両デザイン投票を実施(2019.3.5~18)」