国土交通省北陸信越運輸局は、金沢で運行している私鉄「北陸鉄道」の再構築実施計画の認定を本日付けで行うと発表しました。
この計画では、石川県や金沢市などの沿線自治体から北陸鉄道への各種補助金を投入することが明言されています。
補助金には軌道や駅の改良、キャッシュレス対応なども含まれますが、何と言っても新型車両の予算が計上されているのが大きなポイントです!
具体的には
今回の支援内容については以下の通り。
(1) 石川線への新型鉄道車両の導入(事業費 39.5 億円)
(2) 軌道・停車場の改良(15年間で事業費 72.2 億円)
(3) 利便性向上のためのキャッシュレス対応強化(事業費 2.6 億円)
(4) 石川線の増便・ダイヤ変更
(5) パーク・アンド・ライドの利用促進事業費合計 222.5 億円
目玉はなんといっても新型車両の導入ですね!
この新車投入により、石川線の増便、およびダイヤ変更を行うなど攻めの内容が示されています。
現在は日中で60分間隔、朝ラッシュ時には15~20分間隔で運行されています。
石川線への新車投入には39.5億円の数字が示されていますが、これを現在の保有本数である6編成で割ると6.58億円(2両編成なので1両あたり3.29億円)とかなり高額になります。
資料内では増便が示されていることから、現行の本数よりも多めに車両が投入されるのでしょうか…?
各地で進む新車導入
折しも、伊予鉄道が7000系(近畿車輛製)、高松琴平電気鉄道が2000形(総合車両製作所製)の導入を発表するなど、小規模な私鉄での新車導入が進んでいます。
・伊予鉄道…7000系(2025年~)
・高松琴平電気鉄道…2000形(2025年度~)
・一畑電車…デハ8000系(2024年度)
北陸鉄道もこの流れに乗り、新車導入とする感じですね。
他の鉄道企業と同一設計、もしくは似た設計となる電車が出てきたりするのでしょうか…?
石川線について
石川線は北陸鉄道が保有する2路線のうち、金沢駅を通らない方の路線になります。
IRいしかわ鉄道(元JR線)とは、一つ隣の西金沢駅で連絡しています。
金沢駅を通る浅野川線には既に元東京メトロ03系車両が投入されていますが、石川線は長らく7000系が5編成(元東急7000系)や7700系が1編成(京王3000系)と、かなり古い車両で運行されています。
両車は、移籍前からの経年で考えるとどちらも60年近くになろうとしており、老朽化が進んでいました。
今回の新車投入で、石川線が活性化することを願うばかりですね。
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参考文献
国土交通省北陸信越運輸局鉄道部計画課『北陸鉄道線の鉄道再構築実施計画の認定について』