JR九州の子会社である「JR九州高速船株式会社」は、福岡と韓国・釜山とをつなぐ高速船「クイーンビートル」の運行再開を断念すると発表しました。
この船は今年8月に、船への浸水があったにも関わらずそれを隠していたことが発覚し、大きく問題となっていたものです。
当初は2025年1月末まで運休するとしていましたが、結局再開が出来ず撤退することになりました。
日韓の架け橋
JR九州高速船株式会社によると、発覚後に運行再開に向けてクイーンビートル船体のハード対策を検討していました。
しかし、船体へのクラック発生リスクを完全に払拭することができず、運航再開のための確実な安全が担保できないと判断したことで、今回の再開断念となりました。
クイーンビートルの歴史
クイーンビートルの始祖である「ビートル」が運行を開始したのは1991年、国鉄民営化から4年後のこと。
JRグループ初の国際航路という意欲的な取り組みで、船舶運行の経験もない中、JR四国から詳しい社員を迎えて運行を開始しました。
瀬戸大橋が出来る前のJR四国(元四国鉄道管理局)は「宇高連絡船」という、船舶での鉄道車運行を行っていたこともあり、船舶運航関係に詳しい社員が在籍していました。
2022年には新しい真っ赤な船体「クイーンビートル」がデビューすし、日韓間を2時間半・片道14,000円程度で渡れるなど、人気の船舶でした。
それだけに、今回のトラブルは非常に残念ですね。
上場して以来、本当JR九州は良い話を聞かなくなりましたね。大丈夫でしょうか…。
関連リンク
参考文献
九州旅客鉄道株式会社「JR九州高速船株式会社の船舶事業撤退に関するお知らせ」
JR九州高速船株式会社「JR九州グループが運営する、福岡と釜山(プサン)をつなぐ高速船」