JRグループは、往復乗車券・連続乗車券の発売を2026年3月にて終了すると発表しました。
すなわち往復割引についても廃止されることになります。
運賃制度に大幅なナタ
今回の廃止について、以下の理由を挙げています。
交通系 IC カード等の全国的な普及拡大及びご乗車の都度インターネットでご予約いただけるサービ
スを多くのお客様にご利用いただいていることなどにより、「 往復乗車券」及び「 連続乗車券」の発売枚
数が減少していることから、JR 各社での 往復乗車券」及び 連続乗車券」の発売を終了します。
ICカード云々はあんまり理由になっていないような感じもしますが、いずれにしても国鉄時代から継続運用されてきた運賃制度が終焉を迎えることになりますね。
往復割引制度は、1960年(昭和35年)7月1日に新設されたもので、66年の歴史に幕を下ろすこととなります。
運賃の2等級制移行に伴い、遠距離旅客の運賃負担増加を考慮して新設されたものです。この時は片道1000キロ以上が条件でした。2),3)
今後は「往復又は連続の行程でのご利用に際しては、2 枚の片道乗車券をお買い求めください。」としています。
よく「新大阪から東京へ行く際のオトクな裏技」として、乗車券を601km以上(川越や久喜など。東京発なら西明石)にすることで1割の往復割引を適用させ、数百円程度安く出来る…というのが書かれていますが、このハック技も終わりとなりますね。
JRグループは、2024年から青春18きっぷについても改定を行いかなりの反響を呼びましたが、ついにここもか…というのが正直な感想です。
関連リンク
参考文献
- JRグループ「往復乗車券及び連続乗車券の発売終了について」、2024年12月2日
- 米子鉄道管理局「米子鉄道管理局」,1963年
- 日本国有鉄道「日本国有鉄道百年史 第13巻」,1974年