南海電鉄は、2024年12月21日に南海本線系統のダイヤ改正を行うと発表しました。
背景にはインバウンド観光客の大幅増加、および2025年大阪・関西万博のスタートによる空港線需要の大幅増加を見込んでいることがあるようです。
①ラピートαの増発
速達タイプである「ラピートα」の本数を平日20本、土日24本へと増発します。
これには速達化効果も勿論ありますが、乗客過多による特急券が買えない状態を解消することも目指しています。
【関西空港行き】
平日:現行4本→改正後15本
土日:現行0本→改正後15本【難波行き】
平日:現行7本→改正後16本
土日:現行7本→改正後16本
こんな嬉しい悲鳴、今まで聞いたことありませんね…。
②空港急行の8両化
ラピートαの増発にあわせ、現在6両編成で運行されている「空港急行」を、一部8両編成に増車します。
こちらも空港線の需要増に合わせた改正ですが、増発される本数は合計で1本~3本、増車される本数が9往復とそれなりの本数のようです。
③汐見橋線の終電繰り上げ
汐見橋線の終電を、現行から25~40分程度繰り上げる模様です。
汐見橋 駅 22:45 発 → 22:10 発(25分繰り上げ)
岸里玉出駅 22:25 発 → 21:45 発(40分繰り上げ)
運用に余裕をもたせて、乗務員のスケジュールを空港線へ振りたいんでしょうか…。
④その他
本線の変更
列車種別の変更が行われます。
【平日ダイヤ】
難波駅07:55 発「普通」みさき公園ゆき → 行先を羽倉崎に変更
難波駅09:18 発「普通」関西空港ゆき → 行先を和歌山市に変更
難波駅09:55 発「区急」和歌山市ゆき → 「空港急行」関西空港ゆきに変更
難波駅20:36 発「普通」和歌山市ゆき → 行先をみさき公園に変更
難波駅22:04 発「普通」羽倉崎ゆき → 行先を和歌山市に変更
難波駅22:34 発「区急」和歌山市ゆき → 行先を羽倉崎に変更みさき公園駅07:18 発「普通」難波ゆき → 始発駅を和歌山市(7:03 発)に変更
みさき公園駅09:47 発「普通」難波ゆき → 始発駅を和歌山市(9:32 発)に変更
【土休日ダイヤ】
難波駅06:17 発「普通」関西空港ゆき → 行先を和歌山市に変更
難波駅06:54 発「区急」和歌山市ゆき → 「空港急行」関西空港ゆきに変更みさき公園駅06:37 発「区急」難波ゆき → 始発駅を羽倉崎(6:59 発)に変更
羽倉崎 駅07:00 発「普通」難波ゆき → 始発駅をみさき公園(6:37 発)に変更
和歌山市 駅09:03 発「区急」難波ゆき → 始発駅を羽倉崎(9:36 発)に変更
和歌山市 駅09:33 発「区急」難波ゆき → 始発駅を羽倉崎(10:06 発)に変更
羽倉崎 駅09:44 発「普通」難波ゆき → 始発駅を和歌山市(8:52 発)に変更
羽倉崎 駅10:02 発「普通」難波ゆき → 始発駅を和歌山市(9:32 発)に変更
全体的に空港線優遇のダイヤとなりますね。
加太線
平日ダイヤにおいて、和歌山市駅 5:40 発加太ゆきを増発。その代わり、和歌山市駅 21:59 発加太ゆき、および加太駅 22:31 発和歌山市ゆきを減便。
土休日ダイヤについても、加太駅 6:39 発和歌山市ゆきを減便します。
満員御礼
関西空港は毎日インバウンド観光客で溢れており、その輸送に従事する南海電鉄では、毎日多くのスーツケースを持った乗客を見るようになりました。
2024年上半期における空港線の輸送人員は、過去最高の1,971,903人となりました。
1994年の開港以来、長らく閑古鳥が鳴いていた南海としては、嬉しい悲鳴と言えそうですね。
関連リンク
参考文献
南海電気鉄道株式会社『~空港アクセスへの速達性・利便性向上と車内の混雑緩和を目指して~12月21日(土)から南海線の列車運行ダイヤを改正します』