チェコのシュコダグループは、カプセルホテルのような新しい寝台列車「Sleep in Motion」を発表しました。
オーストリアのデザイナーによって設計され、特許まで取得したこの寝台車は、カプセルホテルのように個室が二階建てに連なった構造をしています。
革新的なデザイン…?
欧州の鉄道見本市である「InnoTrans」でお披露目されたこの寝台車は、定員を確保しながらもプライバシーや快適性に配慮したという触れ込みのもの。
具体的には
・車両の壁に対して斜めに配置されたベッド
・個室の高さは90cm
・マットレスのサイズは、長さ200cm、幅85cmまで対応可能
・各ポッドに窓を装備。この窓は緊急時の非常口としても活用可能
・個別照明、充電コンセント搭載
・専用の荷物置き場
・暗証番号でのロック
というもの。これらを2階建て車両で2段ベッドで解決するというなかなかの力技を見せています。車両規格が大きいなら力を発揮できそうですね。
欧州ではCO2排出削減の為に、鉄道利用が推奨されつつあります。
寝台列車は長距離移動においての鍵とも言える存在ですが、3段ベッドが2段並んだ寝台など、個を大事にする現代としてはやや時代遅れの設備などが課題になっているようです。
今回発表したシュコダの車両は、それらを刷新するものと期待されているようですね。
日本ではサンライズが先行
この動きは欧州のものですが、日本では寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」(285系)で20年程度先行しているようにも思います。
車両規格が小さいこともあり全室が二段ベッドx2階建てというわけにはいきませんが、285系ではシュコダグループの車両よりも早く、完全個室化と二段ベッドを実現しています。
コスト面で安価になるならば、将来的には今回紹介したシュコダグループの寝台車が日本へやってくることがあるかも…しれませんね。
関連リンク
参考文献
- Škoda「“It feels bigger than it looks.” Škoda Group unveils modern train concept for night travel.」