2024年10月30日、南海電気鉄道は鉄道事業を分社化すると発表しました。
現在直轄で鉄道事業を運営していますが、これを分社して鉄道事業だけの会社を作り、本社には不動産事業や未来探索事業などを残す計画です。
南海は、関西大手私鉄5社の中で唯一直轄で鉄道事業を行ってきましたが、これで全ての大手私鉄の鉄道事業が分社されることになります。
新体制は
連結での従業員数は8900名ですが、鉄道事業の分社で2500名が新会社に出向となります。
新しい社名は今後検討していくとしていますが、持株会社によくある「ホールディングス」が誕生するかもしれませんね。
参考までに、他の4社は以下のような名称の持株会社となっています。
京阪電気鉄道→京阪ホールディングス(2016年~)
阪神電鉄→阪急阪神ホールディングス(2006年~)
阪急電鉄→阪急ホールディングス(2005年~)→阪急阪神ホールディングス(2006年~)
近畿日本鉄道→近鉄グループホールディングス(2015年~)
ただ、南海電鉄の場合は、不動産部門は直轄事業として残す点が他の4社と異なり、所謂「事業持株会社化」にあたります。
グループ全体の収益を子会社に任せきりにせず、親会社が積極的に動くことで収益を上げられます。
上述例で挙げた京阪をはじめ、阪急阪神や近鉄も不動産事業を専門の子会社へ任せています。
京阪…京阪電鉄不動産
阪急阪神…阪急阪神エステート・サービス等
近鉄…近鉄不動産
南海は、2025年に泉北高速鉄道の吸収合併が予定されている他、2031年にはなにわ筋線の開業も控えています。
会社として大きく体勢が変わることになりそうですね。
関連リンク
参考文献
南海電気鉄道「会社分割による鉄道事業の分社化に関するお知らせ 」