撮影:Minseong Kim [CC-BY-SA 4.0]
韓国のソウル市は、現時点で地上を走行している都市鉄道71.6kmのうち、94%にあたる67.6kmを地下化し、跡地を再開発する計画を発表しました。
地下化されるのは京釜線(34.7㎞)、および京元線(32.9㎞)です。
線路跡(122万㎡)は緑地に、駅跡地(171.5万㎡)については商業施設・文化施設などの複合施設を作るとしています。
先行事例も
鉄道は韓国の都市発展に寄与してきましたが、騒音・振動による住環境の悪化や、地域が分断されることによる衰退が課題となっていました。
特にソウル西南部、および東北部の発展が遅れていることもあり、この対策としてこの地下化が実行されることになりました。
撮影: MNXANL [CC-BY-SA 4.0]
今回地下化の対象となるのは合計39駅で、西氷庫、道峰山、清涼里、望丘、新内、加佐、九老、五柳洞などが含まれます。
この線路跡を緑化する試みは、空港鉄道を地下化して作られた「ヨントラルパーク(경의선숲길)」という場所で先行的に行われており、今回のものはそれをより拡大したプランと言えます。
投資額
再開発にあたっての整備費用、投資利益見込みは以下の通り。
総事業費:25兆6,000億ウォン(京釜線:15兆ウォン、京元線:10兆6,000億ウォン)
→日本円で約2兆5600億円開発利益:31兆ウォン(事業費の121%)
事業は2027年からの開始を予定しています。
それにしても、首都を走る鉄道の94%が地下化されるって、なかなかすごいことですね。
関連リンク
参考文献
서울소식「길이 68㎞ 제2연트럴파크 생긴다… 서울시, 지상철도 全구간 지하화 본격 추진」