【合理化し過ぎ】京阪が「乗車券証明書方式」を本線にまで導入中

【合理化し過ぎ】京阪が「乗車券証明書方式」を本線にまで導入中

あまり利用者が多くない駅でよく見かける「乗車券証明書」方式。

切符ではなく乗車駅を証明する券を貰って降車駅で精算するという、いわば整理券タイプですね。

ローカル私鉄などで採用されることが多いですが、なんと京阪本線でもこのタイプが採用されはじめています。

 

合理化…

大阪側のターミナルの1つである天満橋駅でもこの方式が採用され始めました。

乗車駅証明書回りの様子。

機械は1台のみ、上部は路線図がなくなり駅までの運賃が羅列されたものに変化しています。

天満橋では、2月頃からこのタイプへ切り替えられているようです。

発券機のタッチパネルはこんな感じ。

既存の券売機を流用しているようで、基本的に「大人」「こども」の二択になっています。

当改札に券売機はございません」のパワーワード感。

この合理化、いうほど合理化出来ていない感じもしますが、効果あるんでしょうか…?

【会社側のメリット】
・硬貨の設置、回収などの場所が減る
・紙幣の取り扱いが少なくなる
・ICカードへの誘導(切符ユーザーに負のインセンティブをつける)
・今後、機器の導入コストが低い(現在は流用品なので変わらない)

 

ただ、この乗車証明書式が導入されたのはあまり利用者が多くない西改札側のみで、東側改札は従来通り切符の発券が行われています。

 

京阪電鉄の社長は、2024年に専門誌へ次のようなことを語っています。

街や観光地に活況が戻ってきました。好調時危険なのは、後に大きな負荷となる『デザイン重視・保守費軽視の施設整備』や『おもてなしサービス導入』です。好調時にはこれらを要望する声が大きくなり、迎合する人が社内に増え、危険性が高まります。
鉄道の基軸サービスは安全定時輸送です。トイレ、昇降施設、案内所は付加サービスです。
鉄道会社は、おかれた経営環境下で収益力に応じた付加サービスの優先順位を決める必要があります。収益力が落ちれば、付加サービスは削除せざるを得ません。

出典:運転協会誌「コロナ禍を踏まえて」、平川良浩、2024年1月

今回の「券売機をなくして乗車駅証明書タイプにする」というのは、要は「利用者が少なくなって収益力が落ちてるからこれで我慢しろ」という考え方なのでしょうか…。

 

 

整理券式を採用している駅

・本線…天満橋(西改札)、御殿山、橋本、中書島(南改札)
・宇治線…六地蔵、桃山南口、木幡、黄檗
・交野線…私市、村野

 

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