函館市は、現在構想としてある北海道新幹線の函館駅乗り入れについて、ミニ新幹線ではなくフル規格での乗り入れを基本方針とすることを公表しました。
秋田新幹線や山形新幹線のように、専用の形式ではなく、H5系が直接入線することになりそうですね。
フル規格車両は東京からの他、札幌方面からの乗り入れも行われるようです。
出来る…?
函館市は、ミニ新幹線ではなくフル規格での規格とした理由について、以下のように述べています。
・ フル規格新幹線はミニ新幹線に比べ座席数が多く,輸送力が大きい
・ 北海道新幹線(新青森~新函館北斗)の既存のホームドア等はフル規格新幹線対応の仕様となっており,車両の長さ等が異なるミニ新幹線が乗り入れた場合,ホームドア改修などの対応が必要となる出典:函館市 1)
また、分割・併合なども行われず、まるまる10両編成の全車両が乗り入れることになるようです。
フル規格新幹線の乗り入れについては、2024年3月に「技術的に可能である」とする調査結果を公表しています。
このために既存路線である函館本線(函館~新函館北斗間 17.9km)について、以下の項目を改修する必要があります。
・通過断⾯確保
・三線軌条化
・保守基地線から函館本線への分岐・接続の検討
・函館駅、五稜郭駅等の改良
・電気関係・運⾏管理システムの変更
従来、北海道新幹線は札幌~新青森間の予定でしたが、函館市街地に近い函館駅までの支線建設を函館市が要望しており、現在正式な路線プランとして陳情中の状態です。
函館市は、函館駅への乗り入れによって追加発生する車両コストの負担などは求めない方針を示しています。
北海道新幹線は2031年以降に八雲・長万部・倶知安・新小樽・札幌の5駅で開業する予定でしたが、函館が加わるとなると6駅になりますね。
関連リンク
参考文献
- 函館市「新幹線の函館駅乗り入れ検討に係る進捗状況について 」
- NHK「函館市 新幹線JR函館駅への乗り入れ構想 フル規格が基本」
- 函館市「新幹線等の函館駅乗り入れに関する調査業務調査報告書【概要版】」令和6年3月