2024年8月20日時点で、各種媒体や資料から入手した情報を基に、関西の私鉄・鉄道局各社で導入やリニューアルが検討されている車両の動向についてまとめました。
一部は、当サイトが独自で入手した情報も含んでいます。
大阪メトロ
・中央線400系23本を導入、旧型車両を廃車(~2024年度に10列車、2025年度中に1列車)
・中央線30000A系を谷町線へ転属(万博閉幕後、2025年度)
・御堂筋線21系の置き換え開始?(2026年~)
・中間更新(2024年度4列車、2025年度3列車)
大阪メトロの新車投入事情については、昨年と変更はありません。
2025年の大阪・関西万博へ向け、予定通り中央線に大量の新車(400系)を導入中です。
中間更新については、2024年度に4本、2025年度に3本であることが新たに明記されました。
路線こそ未記載なものの、経年度合いから見ておそらくは谷町線・四つ橋線車両であると思われます。
北大阪急行
昨年、当サイト(Osaka-Subway.com)がスクープ的にお伝えした北大阪急行8000形の引退。
こちらも大阪メトロ同様、昨年度と変更はありません。
近畿日本鉄道
・新型8A系電車(4両編成)を48両、奈良線・京都線へ導入(2024年10月~)
2024年度…4両x12本の48両
2025年度…4両x9本の36両
・大阪線、名古屋線、南大阪線へ導入(2025年度~)
大阪線…4両x2本の8両(2025年度)
名古屋線…4両x3本の12両(2025年度)
南大阪線…4両x3本の12両(2025年度、狭軌)
・車内案内表示器を36両に設置(2024年度)
今年からいよいよ、待望の8A系車両が投入され始めました!現在試運転が継続的に行われており、2024年10月からデビューする模様です。
まずは奈良線系統(天理線・京都線含む)からデビューし、大阪線・南大阪線・名古屋線へと波及していくようです。
また既存車両へのLCD式の車内案内表示器設置も進んでいて、今年度は34両に設置予定です。
京阪電鉄
・13000系を67両製造(~2027年)
・7000系1本をリニューアル(2024年度)
2027年までに13000系を大量投入し、卵型電車(2200系・2600系等)を順次引退させていく…というのは昨年度と同じですね。
2200系のリバイバル車両が今年から運行開始となっていますが、おそらくは引退を鑑みた動きでしょうか…。
また、今年度は7000系1本(7001F)がリニューアル工事を行う予定です。
南海電鉄
・南海本線へ8300系を4編成12両投入(2024年度)
・高野線へ8300系4編成14両を投入、6000系を置換(~2025年度、既出)
昨年まで高野線へ投入されてきた新車の8300系ですが、今年から再び本線への投入に戻るようです。
南海本線では7100系が復刻塗装を行うことを発表していますが、京阪同様にこちらもあやしい感じでしょうか…。
ところで昨年書いた高野線へ投入される予定の8300系は、4編成14両ではなく12両のみが投入済み(8321・8322・8323・8324F)ですが、予定していた数には2両足りませんね…?
阪神電鉄
・5700系の投入で5001形を置き換え(2024年度中を予定)
当初は2023年度中としていましたが、スケジュールに1年程度遅れがみられ、2024年度中へとずれ込んでいます。
阪急電鉄
・宝塚線に2000系を1編成投入(~2024年度末)
・京都線に2300系を3編成投入(〃)
・京都線に座席指定車両6両を投入(〃)
・神戸線の8000系1編成に改良工事を施工(~2024年度末)
・京都線の7300系1編成に改良工事を施工(〃)
・京都線の8300系1編成に改良工事を施工(〃)
今年度、最も大きな車両の動きが見られるのは阪急電鉄。
歴史的な動きとなる京都線への有料座席車「PRiVACE」や2300系を皮切りに、宝塚線へも2000系投入が始まるようです。
先代1000系、先々代9000系はいずれも神戸線から投入されており、宝塚線へトップナンバーが投入されるとすると35年ぶりとなります。
一方京都線の2300系は、現在トップナンバーである2300Fのみが投入済。
残り2本とのことなので、2025年3月までに2301F・2302Fも登場するのでしょうか。
大阪モノレール
・3000系56・57編成を投入(2024年度)
・3000系58編成を投入(2025年度)
3158Fまでが2025年度に出揃う予定であることは発表済みですが、より詳細な投入スケジュールが判明しています。
今年度は3156・3157Fが投入され、ラストの3158Fは来年度の投入となるようですね。
神戸電鉄
・旧型車両を新型車両へ置き換え(2025年度以降)
昨年度に、新型車両置き換えを発表し始めた神戸電鉄。
2022年度では「老朽化車両の大規模改修工事時にあわせて車内の案内装置の設置を検討する」としていましたが、昨年度から具体的な置換が明言されています。
系列は不明ですが、経年度合い的にはやはり1000系が対象となるでしょうか。
山陽電鉄
・3000系1編成(4両)のバリアフリー化工事を施工(2024年度)
・5000系/5030系のうち、1編成(6両)のバリアフリー化工事を施工(2023~24年度)
・6000系1編成(3両)を新造(2024年度)
昨年に3000系・5000系のバリアフリー化工事については言及されていましたが、今年度は6000系の追加投入が5月に発表されています。
嵐電(京福電気鉄道)
新車である「KYOTRAM」合計6両を投入します。
嵐電としては2000年に投入されたモボ2001形以来、久しぶりの新車両となります。
能勢電鉄
・阪急からの7200系を2両x2本を導入
Youtubeでも先行的に発表されていましたが、7037Fを種車とした阪急からの中古車両を導入するとしています。
阪堺電気軌道
・超低床車両を3編成(9両)投入(~2034年度まで3年ごとに1本)
おそらくはアルナ車両のリトルダンサーであるとみられます。
投資主体が阪堺なら1101形、堺市などの公的機関なら1001形(堺トラム)になりますでしょうか。
昨年度までは2025年~31年度までにとなっていましたが、今年度から計画の見直しを理由に3年延期されています。
京都市交通局
・20系の投入(2本、2024年度)(2本、2025年度)
現在投入中の20系は、9本を揃えて初期型の10系を置き換える計画が進んでいます。
2024年8月現在で合計6本が投入されており、残り3本が未搬入となっています。
関連リンク
参考文献
各社有価証券報告書、中期経営計画書、および移動円滑化取組計画書等