【元三洋電機の町】北条鉄道へ行ってきました

【元三洋電機の町】北条鉄道へ行ってきました

先日、神戸三田方面へ用事があったので、ついでに少し足を伸ばして加西市にある北条鉄道まで行ってきました。

 

元国鉄路線

北条鉄道はもともと国鉄線で、国鉄分割民営化の際に第三セクターとして切り離されました。現在は北条町から神戸電鉄・JR加古川線の粟生駅までを結ぶローカル線です。

「北条」の名前は、かつて加西市にあった北条町という町名に由来します。

1967年に周辺地域と合併して既に地名はないのですが、駅名・社名としては残ったままの状態です。

 

北条鉄道の主力である、フラワ2000形は3編成が所属。

それとあわせてJR東日本から譲受したキハ40が在籍しており、合計4編成で北条鉄道を支えています。

このタイプのディーゼルカー(LE-DC)は経営が厳しいローカル鉄道によくありがちなのですが、比較的汚れが目立つ車両が多く見られます。

ですが、北条鉄道の車両は綺麗に維持されているのもいいですね。

 

ちなみに、北条鉄道と全く関係のない「フラワ」という形式名は、兵庫県立フラワーセンターに由来するものだそうです。

フラワーセンターと北条鉄道の位置関係。フラワーセンターの周辺を北条鉄道がぐるっと取り囲むようになっており、どの駅からも比較的近距離となっています。

2000という数字は2000年に導入されたのが理由で、先代は1985という形式名でした。

ちなみに先代のフラワ1985は、以前ご紹介した紀州鉄道にて現在も(一応)現役で、紀伊御坊駅構内にて休車となっています。

 

車両の紹介

まずはフラワ2000-1。スバルが開発したLE-DCタイプの車両でトップナンバーです

続いてフラワ2000-2

フラワ2000-3。こちらはかつて存在した三木鉄道から購入した車両で、この車両だけ最高速度が95km/hになっています

そして目玉のキハ40…なのですが、残念ながらこの日は全般検査でおやすみ中

また元気に走っている姿を見れればいいなぁ

 

北条町駅

北条鉄道の終点となるのは「北条町駅」です。

こじんまりした頭端式の駅舎とフラワ2000がいい感じ。

北条町駅には駅舎の他、本社や車庫など鉄道管理施設が集中しています

終点となる北条町駅は2階建ての立派なターミナル。ここに北条鉄道の本社もあります。

窓には使用されたらしきヘッドマークが飾られています。

加西市といえば、かつて三洋電機の工場が位置していた場所。それ故か駅には三洋電機製のソーラーシステムが現在でも稼働しています。

街にも三洋電機の看板が多く残っており、かつて企業城下町であったことが伺えます。

現在はイオンモール加西北条となっています。

駅上からフラワ2車体が並ぶ姿を撮影。

 

意外に色々ある法華口駅

北条町駅から少し進み、交換駅である法華口駅も見にきました。

!?

駅前には何故か三重塔が建立されています。ここってそんなに名所でしたっけ…

駅前には説明の看板が建てられていました。

どうもこの法華口駅の為に建てたのだそうで、近隣にある法華山一乗寺の三重塔を参考に1年をかけて制作した…とあいます。

元々あったものではないようで、わざわざ駅の為に作ったなんてすごいなぁ。

もう一つ、この法華口駅には面白いものがあります。

ここは路線全体のちょうど中間にある交換駅ということで、2面2線のホームが用意されているのですが、駅にはあやしい端末がセットされています。

実はこれ、日本で初めてのICカード式による閉塞装置なんです!(票券指令閉塞式)

かつてあったタブレット式のように、交換駅でICカードをこの端末に差し込むことで信号が開通します。

列車が行き違いを行うのはラッシュ時のみで、データイムは1両の車両だけが行き交っています。

信号が青になりましたね。いってらっしゃい!

最後に、法華口駅旧駅舎も見ておきましょう。1915年に建設されたこの駅は、登録有形文化財として登録されているなんだかすごい駅です。

 

関連リンク

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