南海電鉄は、2023年10月から適用予定の新運賃を国土交通省へ申請したと発表しました。
初乗り運賃は現行の160円から180円へ20円の値上げ、以後4~15kmまでは30円、16km以遠は40円の値上げを行う予定です。
消費税増税による転嫁を除く南海電鉄の運賃改定は、1995年9月以来28年ぶりとなります。
特定運賃の新設定
難波~中百舌鳥間には、これまでは適用のなかった「特定運賃の設定」を実施するとのこと。
同区間の新運賃は本来370円となりますが、特定運賃の設定により350円になる予定です。
おそらくこれは、同区間にて並行する大阪メトロ御堂筋線の対策によるものと思われます。
大阪メトロを利用すると330円ですが、25分近くの所要時間がかかります。
一方、南海では特定運賃設定後も値段が高いことに変わりはありませんが、その分所要時間の早さで優位に立っています。
価格 | 早さ | |
---|---|---|
南海(準急) | 340→350円 | 19-20分 |
御堂筋線 | 330円 | 25-26分 |
2000系の支線投入
今回の値上げによって南海本線・高野線に新型車両(8300系)を投入するとしていますが、これとあわせて支線で活躍する2200系車両の置き換え用として、2000系を順次ワンマン化改造して投入していくと新たに発表がありました。
支線で運用しているワンマン車両についても、現在使用している1960年代後半から1970年代前半にかけて製造された2200系車両から、2000系車両をワンマン改造し、置き換えを進めてまいります。
出典:南海電鉄 1)
2200系といえば南海支線区間の顔。元ズームカーだった車両なので編成長が短く、乗降人員数が少ない支線区間にうってつけの車両です。
後輩である2000系も、また同じ道を辿ることになりますね。
このリリースにおいての2200系とは、狭義としての「2200系」なのか、それとも派生形式である2230系などを含めた、所謂「2200系グループ」を表すのかは不明です。
関連リンク
参考文献
- 南海電鉄「鉄道線旅客運賃の変更認可申請を行いました」、2022年10月28日