【ぐったりなのか?】381系「やくも」に乗ってきた

【ぐったりなのか?】381系「やくも」に乗ってきた

松江・米子方面へ(車が虫まみれになりながら)行ってきました。

目的は色々あるのですが、そのうちの1つに381系特急「やくも」への乗車があります。

 

出典:JR西日本 1)

やくもは現在最後の381系特急ですが、2024年から新型車両273系の導入が決定しており、引退のカウントダウンが始まっています。

旧式電車のせいで妙な揺れがあることから「ぐったりやくも」などと揶揄されるこの電車が、果たして本当にぐったりするのか!?検証すべく実際に乗ってきました。

 

どこで乗るか

381系「やくも」の振り子が本領を発揮するのは、カーブが多い米子~倉敷の伯備線区間。

…なのですが、米子を出ると次は根雨、もしくは新見まで止まりません。時間にして根雨で30分、新見だと50分乗りっぱなしとなります。

(やくも28号の場合)

松江17:43→米子18:16→新見19:26

「はくも」と悪名高い電車だけに、「万が一乗り物酔いをおこしてしまったらどうするか、50分も耐えきれるか…?」と思い直し、急遽取りやめて乗車を山陰本線へと変更。松江~米子間で揺れ具合を試すことにしました。

このルートなら伯備線よりはマシな線形ですし、万が一気分が悪くなっても途中20分程度で到着する安来駅で下車できる保険付きです。

【位置関係】
出雲市-(山陰本線)-安来-松江-米子-(伯備線)-新見-倉敷-(山陽本線)-岡山

結果的にこの計画変更はファインプレーで、後からほっと安堵するのでした。

 

やってきたやくも

松江駅にやってきたのは、17時43分発の特急<やくも28号>。金土日だけ運行される週末限定列車(7028M)です。

短距離での乗車、また始発駅である出雲市から近距離ということもあって自由席を選択。着座すべく10分前から並んでいたのですが、乗車前には7名ほどが列を作るなど上々です。

ちなみにDD51牽引の寝台特急<出雲>が運転されていた時代は、この松江で<やくも28号>の退避を行っていたそうです。

車内は、スポットライト風の照明にブルー系でまとめられたクールな車体。元国鉄の40年選手とは思えないインテリアです。

2007年の「ゆったり」改造時にリノベーションを行い、座席は683系のものを採用するなど気合の入った施工となっていますが、4号車のドア付近は何故か便所臭がしていたのが若干気になるポイントでした。

グリーン車も683系と同じ座席で、1+2にて配置されています。こちらは照明が暖色系となっています。

381系特有の設備に、この通風ダクトがあります。

381系は通風ダクトが車内にて通されており、この関係でこの6番席だけ2列席が作れず1列席となっています。座席番も通常は「5A」と振られますが、ここだけ「6」となっていました。元々はもう少し座席幅が狭かったので2列座席だったそうですが、シートの幅を1,000mmへ広げた結果入り切らなくなったのだ総です。

<やくも>のヘビーユーザーはこの座席を指定するのかな…なんてぼんやり考えていました。

 

その時はきた

乗車して5~10分がしたでしょうか。まだ途中の安来駅にも到着しない中、気分が悪くなってきました。

こ、これが381系か…!!」と半分感動しつつ、30分程度持たないのは流石にまずいと思って離席。デッキへ避難します。

ちなみに、振り子乗車で気分が悪くなるのは長年「自然振り子による不自然な揺り返しによるローリング運動のせい」とされてきましたが、近年の研究では車体から発する低周波音が原因とされています。
車体のせいというよりも、線路の保線・土壌状況にその理由があるようです。

解説記事はこちらから

 

デッキに行くついでに洗面台を覗いてみます。

「ゆったり」化の改造でも洗面台周りはあまり手が加えられていないようでした。自動水栓にはなっているものの、それ以外は国鉄時代の作りですね。

水回りの劣化は早いのか、あまり綺麗とは言えない状態でした。…そして

噂のエチケット袋を発見!!

381系は酔いやすいことからエチケット袋が常備されている…と噂では聞いていたものの、ついに実物を見ることが出来ました。なんか感動…

あまり手が加えられていない洗面台とは対象的に、トイレはかなりリニューアルがなされていました。

便器はもちろんのこと化粧板も総取替えで、今どきの電車っぽい内装となっています。

ゴミ箱は、後付らしいステンレス製の容器が用意されていました。

座席から離れると酔いはマシになりましたが、今度は振り子でぐわんぐわん左右に揺れる揺れる。立っているのが大変でした。

途中荒島駅で、行き違いのため運転停車。

この山陰本線のヌシを待たせるたぁどんな列車だ?」と思って4分ほど待っていると、やってきたのはなんとキハ40形の米子発普通出雲市行き(17時59分着、151D)でした。

特急を待たせて普通がやってくるという光景に少し驚きでした。

 

なんとか米子に到着

18時13分。<やくも28号>はなんとか米子に到着しました。大変でした…

米子からはサラリーマンの乗客が多くなります。岡山まで乗車されるのでしょうか。

これから(伯備線)が地獄だというのにお疲れ様です…

それにしても出雲市~松江~米子は、この381系も含めて乗車人員が一定数あるのが印象的でした。

3つの都市を<やくも>をはじめ、キハ187系の<スーパーおき><スーパーまつかぜ>などがインターアーバンのように結んでいて、単線なのにかなりの高頻度で運行されていました。

米子で3分ほど停車した後、<やくも28号>は18時16分に発車してきました。

本来ならここから乗車していたわけですが、伯備線で死にそうにならず本当に良かった…

ちなみに同乗者が居たのですが、彼女曰く「もっと古くてギーギー言いそうと思ってものの、思ったよりかはマシ。全然寝れるけどふよふよする」との評価でした。ふよふよ…?

 

ということで、「本当に381系はぐったり(しかけた)」が今回の結論です。273系が出たら酔い止め持ち込んで伯備線で乗り比べしなければ…

 

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