山形新幹線の「E8系」とは?いつからデビュー?E6系との違いは

山形新幹線の「E8系」とは?いつからデビュー?E6系との違いは
出典:JR東日本 1)

山形新幹線(東京~山形・新庄間)へ導入される予定の新型車両「E8系

山形新幹線としては、400系以来の専用形式となる電車です。

2020年3月に公式発表があってから2年が経過しましたが、E8系がどのような新幹線なのかをまとめました。

 

いつデビュー?

E8系新幹線は、2024年春からデビューする予定です。

製造は神戸にある川崎重工業(川崎車両)にて行われ、2023年1月に最初の編成が船便で宮城県の仙台港へ到着しました!

第1編成となるこの車両は「G1」編成という名称が付けられています。

 

2024年の営業開始に向け、2023年から1年間にわたって試運転を行う予定です。

また、それに先んじて2023年2月24日には 「E8 系お披露目!新幹線総合車両センター撮影会」を実施します。

【今後のスケジュール】
2023年1月24日:仙台港にて、E8系第1編成が川崎車両より到着

2023年2月:有料のお披露目撮影会を実施

2023年2月末:東北新幹線、山形新幹線で試運転を開始

2024年春:営業開始予定

当初は17編成を導入する予定でしたが、コロナウィルスによる旅客需要の減少から計画の見直しが行われ、合計15編成・105両と予定よりも少なくなる模様です。

また、E8系と連結するE5系についても、210両に改造工事が行われる予定です。
これは連結時において、E8系の情報へ読み替えるシステム的な改修が必要となるのが理由です。

 

 

E8系の特徴

見た目

撮影:米澤光司(BEのぶ)様

E8系のカラーリングは、先代車両E3系のカラーリングを受け継いだおしどりパープル・蔵王ビアンコ・紅花イエローの3色です。

E3系(上写真)では帯色にレッドが用いられていましたが、E8系ではイエローに変更されました。

デザイン監修は、フェラーリの造形や大阪メトロのチーフデザインオフィサーを務めるケン・オクヤマ(奥山清行氏)が担当しています。

いずれも山形県がモチーフとなるカラーリングを採用しています。

おしどり夫婦で有名な「おしどり」は山形の県鳥、「紅花」は県の花、そして「蔵王連峰」に降り注ぐ雪をモチーフとしたトリコロールとなりました。

 

先頭車の造形には、E5系でも採用されているアローライン形状を引き続き採用し、「鼻」部分の全長は9mになります。

それでいてヘッドライトはかなり後ろ側にずらされている為、全体的にのぺっとしたデザインとなっています。

その見た目から「ナスっぽい」「茄子」という意見がよく見られます。

 

性能

出典:JR東日本 1)

 

現在運行中のE3系では275km/hでしたが、E8系では25km/hスピードを上げた300km/hで運行。山形と首都圏各地方をより高速に結び、時短効果を発揮します。

山形県内では130km/hで運行し、福島からはE5系と連結して福島~宇都宮間で300km/h走行を行う予定です。

編成にはフルアクティブサスペンションを装備し、乗り心地も大幅に上昇するようです。

 

車内の様子

電車は7両編成で、グリーン車と普通車でのオーソドックスな構成となります。

座席数は全355席で、従来のE3系よりも減少することとなりました。

E8系では、グリーン車はもちろん、指定席も含めた全席へ電源コンセントを準備します。

 

グリーン席(全26席)

出典:JR東日本 1)

グリーン車のテーマは「最上川と月山

通路は山形の河川である最上川の流れをモチーフにし、座席は豊かな針葉樹林の広がる月山の緑色、および最上川の水面の印象を組み合わせた上品なデザインです。

 

普通席(329席)

出典:JR東日本 1)

一方、普通車(指定席)のテーマは「最上川と紅花

グリーン車とは打って変わって鮮やかな座席色になりましたが、これは太陽に照られされる紅花色を模したもの。

座席は紅花から抽出される染液のプロセスをグラデーションで表現したものとしています。

尚、山形新幹線では2021年11月から自由席を廃止しています。

 

E6系との違い

同じミニ新幹線規格が採用されており、過去には同じE3系車両を用いていたこともある秋田新幹線のE6系とは何が違うのでしょうか。

表にして比較してみましょう。

E8系<山形新幹線>E6系<秋田新幹線>
編成7両編成
(5両がモーター車、2両が転がり台車)
7両編成
(5両がモーター車、2両が転がり台車)
最高速度新幹線区間:300km/h
在来線区間:130km/h
新幹線区間:320km/h
在来線区間:130km/h
先頭長(鼻の長さ)9m13m
編成定員355名
普通席:329名、グリーン席26名
330名
普通席:308名、グリーン席22名
足回りフルアクティブサスペンションフルアクティブサスペンション
コンセント全席に装備グリーン席は全席
普通席は窓側と一番前、後ろのみ
無線LANありあり
車椅子スペース
(1編成あたり)
普通席:2つ
グリーン席:1つ
普通席:2つ
グリーン席:1つ

遠方まで走ることもあり、最高速度についてはE6系の方が早くなっています。

しかし座席数やコンセントの配置など、全体的な使い勝手に関してはE8系の方に軍配が上がりそうですね。

 

 

関連リンク

【JR東日本】山形新幹線に25年ぶりの新型車「E8系」を導入!300km/h運転を実施

【秘境駅探訪】山形県の秘境駅『峠駅』

E2系復刻塗装記念!緑の200系を振り返る

 

参考文献

  1. JR東日本『山形新幹線をより便利に快適にします
  2. JR東労組 業務部「業務部速報『2022年度新幹線総合車両センター業務計画について』の提案を受ける!」、2022年1月30日
  3. JR東日本東北支部「~新型車両 E8 系&なつかしのシルバーカラー「つばさ」が登場します~

 

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