JR四国労働組合の機関紙「JR四国労組新聞」において、2700系車両の故障が多発しているとの質疑応答が掲載されています。
Q. 2700系では停車中にドアが閉まるといった故障が頻発している。会社として、車両・機器メーカーには毅然とした態度で強く改善を求めてほしい。
A.2700系を含め、最近新たに導入した車両の不具合は組合としても重要な問題と捉えている。最近では、高徳線を走行する2700系「うずしお」号から、補機駆動軸(エンジンの回転を、送風機や発電機に伝えるもの)が落失する事象が発生し、原因究明及び再発防止について会社へ申し入れたところである。
出典:四国旅客鉄道労働組合「JR四国労組新聞」
気動車特急で稀に…
2700系といえば、2019年から導入が始まったJR四国の最新型ディーゼル特急車両。
川崎重工で製造されており、高徳線「うずしお」や土讃線「南風」など幅広く用いられています。
今回の労組機関紙においては、質問側が「(恐らく客扱い中)停車中にドアが閉まるからなんとかしてくれ」と言ってるのに対し、組合代表側がより重大な「補機駆動軸が落失してるから申し入れている最中」という驚きの返答を行っています。
JR北海道でも、2011年に特急スーパー宗谷2号(キハ261系)の補機駆動軸の脱落が起こっており、JR九州でも2017年に「ゆふいんの森4号」から同じく補機駆動軸が脱落したことがあるなど、気動車特急において稀にある事象のようですが…大丈夫なんでしょうか。
関連リンク
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参考文献
四国旅客鉄道労働組合「JR四国労組新聞」、2022年3月15日
JR北海道「特急スーパー宗谷2号の補機駆動軸の脱落について」
朝日新聞『「ゆふいんの森」から6キロの部品脱落 運転取りやめ』