大阪(伊丹)空港へリムジンバスでの輸送を担う「大阪空港交通」は、2022年7月1日をもって阪急観光バスを吸収合併し、社名を「(新)阪急観光バス」へと変更すると発表しました。
少しややこしいですが、こういった関係になります。
・大阪空港交通→会社はそのまま残し、社名を「(2代目)阪急観光バス」へ変更
・阪急観光バス→会社は消滅し、大阪空港交通へ吸収される代わりに名前はそのまま
すなわち、平たく言えば大阪空港交通がなくなるということになります。
昨年は赤字転落
バスのカラーリングや歴史的経緯(関西私鉄5社が設立)から独立系と思われがちですが、元々大阪空港交通は阪急バスの子会社でした。
今回の合併は「経営資源の一元化」を理由にしていますが、ここまで業績が落ち込むとやはり苦しいのでしょうか。決算を見てみましょう。
両社はコロナ前は4~7億円近くの利益を出していましたが、大阪空港交通の2020年度決算において16.4億円の赤字(純損益)、阪急観光バスも8637万円の黒字→1.5億円の赤字へ転落していました。
純利益額 | 大阪空港交通 | 阪急観光バス |
---|---|---|
2019年度 | +4.2億円 | +0.8億円 |
2020年度 | ▲16.4億円 | ▲1.5億円 |
今回の社名変更に合わせ、バスのカラーリングも変わるのかも注目されます。
また親会社の阪急バスが担っている高速バス13路線も、この(新)阪急観光バスへ移管される見込みです。
関連リンク
参考文献
阪急バス、大阪空港交通、阪急観光バス「大阪空港交通と阪急観光バスの合併 および阪急バスの高速路線の移管に関するお知らせ」
大阪空港交通「2020年度決算公告」
阪急観光バス「2020年度決算公告」