ベトナムの鉄道会社であるベトナム鉄道総公社は、日本で活躍したキハ40系37両分の輸入をベトナム首相「Phạm Minh Chính(ファム・ミン・チン)」に申請しました。
JR東日本側からは「要望があれば無償で引き渡す」との申し出があり、単行の自走式で価格が安い車両(1400億ベトナムドン)であるキハ40系は、うってつけな存在と言えます。
シティ電車化?
ベトナム鉄道総公社が運営するのは「統一鉄道」と呼ばれる路線で、同国唯一の鉄道路線でもあります。
首都ハノイと経済都市ホーチミン間の1,726km、および各支線があり、大多数は日本と同じ狭軌が適用されていることからキハ40系も難なく導入できます。
統一鉄道は基本的に機関車牽引の寝台車を中心とした長距離輸送が主流ですが、今回のキハ40系導入は都市部での短距離輸送などを目的にしたものと思われます。
日本でもかつて1982年に同じようなダイヤ改正が行われたことがあり、ベトナム版シティ電車化を狙っているのでしょうか。
キハ40系をベトナム向けにローカライズする改造費、および輸入費はベトナム側が負担します。
ベトナムでは、この他にハノイ・ホーチミン(日本が関与)の両都市で地下鉄が整備中であったり、高速鉄道計画があったりと、鉄道インフラの整備が進められている最中です。
インドネシアへ205系などが海を渡っていた過去がありますが、今回ベトナムにも日本車両のネットワークが広がっていくことになるのでしょうか。楽しみですね。
関連リンク
参考文献
VIETJO「ベトナム鉄道、日本の中古気動車37両の輸入を首相に申請」