先程、一般の女性(南海高野線ユーザー)の方と何気なく話してたんですが…
相手「南海電車は嫌い」
私「なんで?ラピートかっこいいやん」
相手「ラピートは好きやけど、ウチんとこ(高野線)はボロばっかりや」
私(よく見てるなぁ…)— Osaka-Subway.com (@OsakaSubwaycom) August 24, 2017
https://twitter.com/207GMP/status/900543965891485697
先日、鉄道ファンでも何もない一般の南海高野線ユーザーの女性の方と何気なく南海電車の話になりまして、「ウチんとこ(高野線)はボロばっかりで嫌だ」という意見が出てきたことに驚いておりました。
何より一般の方が「ボロだ」と判断出来るほどひどいのか…と思ったんですが、よくよく聞くと彼女の判断要素は「古ぼけた座席、テレビ(LCDディスプレイ)がない車内」などなど、どうも車内内装にあるようなのです。
高野線の新車投入は20年前でストップ
確かにここ最近の高野線は、赤字路線というわけでもない(営業係数81.6)のに、新車投入を渋りすぎているのがわかります。
参考データ:東洋経済新報社『大手私鉄で「最も儲かっていない」路線は?』
高野線(橋本~難波)への新型通勤電車の投入は、1997年の2000系が最後(但し、厳密には2300系が登場しているものの、平坦線ではほぼ運用がないので省略します)で、そこから丸20年間は車両投資が放置されています。
6000系が強靭なステンレス車で全く劣化しないことは趣味者から見れば特筆すべき項目かもしれませんが、熱烈な南海ファンがどれほどを讃えようとも、実際に乗車するのは一般の方が圧倒的に多いのです。
他鉄道ユーザーや、ましてや同じ会社の南海本線ユーザーと同じように運賃を出しているのに、「何故あちらだけ新車がたくさんいるんだ…」と怒るのも無理はありません。
一般利用客は「内装」を見ている
とはいえ、6000系が古いと判断するのは外観ではなく内装。
すなわち、6000系等の内装がほったらかしにされているから、利用者に嫌われるのです。
ましてや京阪はプレミアムカー、同じ高野線内を走る泉北高速鉄道からは泉北ライナー…と、他社からは華々しいニュースがたくさんあります。
話を伺った彼女は難波まで出て御堂筋線へ乗換えて通勤していますが、「御堂筋線にはプラズマクラスターの車両があって羨ましい…」と愚痴をこぼしていました。
問われるブランド力
ブランド力調査でワンツーフィニッシュを飾った阪急・京阪も、車齢的には南海と同程度の車両を保有していますがどちらも同社内では少数派。
しかも車体を綺麗に扱い、適度な年数で車内をリニューアル更新していることもあるのか「ボロい」という評価はあまり聞きません。
鉄道会社のブランドイメージは、中期的に見れば「その沿線に住みたいと思うか」という一つの指標になります。
人口減少で都心部のみに人が集まって郊外部が減っていく今、京阪神ほど移動需要がない南海だからこそ、強靭な6000系の車体更新を積極的に行い、鉄道会社のブランドイメージを高めていかないといけないではないでしょうか。
追記
この記事を書いた後、一緒に南海高野線に乗る機会があったので色々聞いてきました。
この記事についてかなりの反響があった…という話をすると、大変驚かれておりました。
今回乗車したのは6300系の6333号車です。
「個人的な視点ですが…」と前置きした上で、開口一番まず指摘されたのは座席でした。「白いところが座られまくっている感じが出ていて色も汚い」とのこと。
他鉄道でもモケットは同程度使っているので、正直これは劣化を感じさせてしまうような座席色の選択ミスでしょうかねぇ
「照明が暗い」という話も。
あとはクーラーの黄ばみも汚い…ともう散々。さすが毎日乗っているだけあってよく見ておられます
また、6333Fの併結相手に6500系リニューアル車がつながっていたのでこちらも乗ってみたのですが、やはり内装リニューアルを行っているだけあって、こちらは「綺麗!!」とのことでした
電車から降りて外装も見て回ったのですが、やはり彼女にとって外装の新しさはどうでもよく、実際に乗車して目につく内装でボロさを感じておられるようでした